(歩く瞑想)
「教育者のためのマインドフルネス・デイ」
法話・後半
(前半からの続き・ここで鐘を招く・呼吸を味わう)
シスター・ランニェム
自分の呼吸の帰ってきていれば、充分です。
過去の考えや、未来の思考に、囚われてしまわないように。
私たちは、囚われてしまいやすいです。
今この瞬間に、何が起こっているか、気づく必要があります。
自分が今ここにいて呼吸が入っていることに気づく、それがマインドフルネスです。
家の部屋から居間へ行く時、
家から駅へ行く時、
歩いてることに気づく。
私たちの日々の中で、行うことができることが大切です。
マインドフルネスのために、特別な時間を作る必要はありません。
私たちが、呼吸に気づくことが大切です。
それを学校で教えてくれません。
私は、約20年間、学校に通いましたが、誰も教えてくれませんでした。
それを教えてくれたのは、ティク・ナット・ハンでした。
特に、自分自身に問題を抱えている時に、自分自身から逃げてしまうことになります。
なぜかというと、心地よいものを探して、不快なものを避けてしまう。
私たちは、自分の中に心地よい感覚を、常に探し求めています。
体の中に不快な感覚を感じてしまうと、そこに帰ってきたくなくなります。
例えば、不快なものを何かに変えてしまう。
ネット、買い物、お酒。
自分自身に、どのように帰ってきたらいいか知らないからです。
例えば、家に帰って、教えてきて疲れて、気分が良くない。
インターネットを見たらいいかなと思い、それは時間の無駄だと本当は分かっている。
お酒を飲もうか。それも飲まない方がいいとわかってる。
選ぼうとするのは、苦しみが楽になると思うからです。
ネットを見ること、酒を飲むこと、フラストレーションに関係しています。
もし、自分が呼吸に帰ってくることができたら、「ああ、今日は大変だったんだ」と気づくことができます。
自分の内側に、傷ついてると気づくことができる。
もし、自分の内側にある傷と呼吸ができれば、痛みが和らいでいきます。
傷を抱きしめることができれば、和らぎます。
例えば、泣いている子供を抱きしめれば、子供は穏やかになります。
そのように自分の気持ちをケアできれば、ネットやお酒を飲まなくて済むことになります。
それが子供たちへ伝えることができることです。
どのように、自分の感情や痛みを取り扱うことができるか。
自分の苦しみを見つめることができれば、苦しみに名前を付けることができます。
例えば、悲しみ、憂鬱だとします。
今まで自分はこうなるまで、どのようなことをしてきたのか、見て行きます。
私が仏教で教わったことは、何も食べ物なしで生き残ることはできないということ。
それが、植物でも動物でも人間でも、例え感情でも、生き残ることができないのです。
鬱状態に対しても、同じことが言えます。
今まで、どのようなことをしてきたか、どんなものを見たか、どんな会話をしてきたか。
鬱状態になるには、その源に気づいていく必要がああります。
その源を断つことができれば、変わります。
怒りに対しても言えます。
喜びに対しても言えます。
もし自分の幸せの元を絶ってしまえば、そこに戻ることができなくなります。
怒りに対して、何が与えているのか。
喜びに対して、何が与えているのか。
子供たちへ伝える、4つの栄養の話(四食・しじき)
①食べられる物
口から入れる食べる物があります。
食べ物、毒、ドラッグ。
何を食べるかというよりも、どのように食べるかも大切です。
②自分の感覚
食べる時に、自分の五感を使って食べています。
目にすること、聞く、匂い、触れる、考えが入ってくる、それが毒になることがある。
何度も笑い声を聞いてると、自分の中に蓄積していきます。
人々が泣いてる姿を見れば、泣いてる姿が自分の中に入ってきます。
だから、笑顔も他の人に提供できる食べ物になります。
想像してみてください。
1000人の人の前に立って、みんなが無表情でいたら、やる気がなくなってしまいます。
子供たちの前に立つ時、笑顔でいることが重要になります。
③望み
有名になりたい。お金持ちになりたい。
そう思う人がいます。
そのような望みを持っていたら、自分を損なっていくことになります。
望みの中には、豊かにさせてくれる物もあります。
日本で滞在する時もサンガの仲間が、私たちを支えてくれます。
④意識、コンシャスネス
ある人が常に文句を言っていたとすると、その人のそばにいるとその人の意識を吸収してることになります。
暴力的な地域にいれば、そういう暴力的な意識を取り入れることになります。
個人的な意識
私たちはリトリートなどで個人的な相談を聞きます。
苦しみを分かち合う。
その人の苦しみを私たちは吸収しています。
苦しみを分かち合った後は、自分たちのケアをする必要があります。
喜びに触れて、世界の喜びに触れて、ケアすることができます。
例えば、同僚で苦しみを抱えた人がいた場合、常にその人といるのではなく、
自分自身の時間を持つ必要があります。
そうでなければ、その人の苦しみを分かち合うことができなくなります。
集団の意識もあります。
地域、学校などの集団意識を吸収してることもあります。
自分自身に栄養を与えているものが何なのかを知ること気づくことで、選択して水を与える。
意識を向けることができます。
私たちを豊かにしてくれるものを、選ぶことができます。
また、自分の苦しみに栄養を与えているものを、断つことができます。
歌う瞑想や座る瞑想は、私たちに豊かな栄養を与えてくれます。
皆さんが実践できるようになれば、子供たちへ伝えることができます。
今はADHDが増えています。
彼らは周りの刺激が多く、どのように選択したらいいのか知らないからです。
(歩く瞑想・戸山公園のテッセン)
今日は、マインドフルネスを体験してもらって、
喜びを味わってもらいたいと思います。
マンゴーを言葉で説明すると理解するには時間がかかりますが、
食べれば時間がかからずに分かります。
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法話の後半...シスター・ダウンニェム
2018,4,30
「教育者のためのマインドフルネス・デイ」
東京、早稲田大学・戸山キャンパス
プラムビレッジ
シスター・ランニェム(フランス)
ブラザー・ファップトゥ(フランス)
シスター・ダウンニェム(香港)
ブラザー・ファップヒエン(香港
シスター・チャイニェム(フランス)