2021/02/25

目の前の大切な人/頓悟と漸悟/プラクティスの重要性


 写真:新年を迎えるセレモニー


ブラザー・ファップカム法話③(②から続く)


今ここに留まり、習慣のエネルギーから解放します。

ベトナムで旅をしていた時でした。
ハノイで飛行機に乗る時に、お年寄りの尼さんがいました。
それがマザーテレサだと気づきました。
彼女はベトナムへ来て、孤児院を開いた所でした。
その頃は、セルフィーは流行ってる時代じゃなかった。(会場、笑)
彼女が男たちに連れていかれた後に聞いたらそうだと。(会場、笑)
彼女が持っていたのはビニールバッグ1つでした。
その印象がずっとあります。

だから、大切な人といる時にモバイルなど使わないでください。
目を見つめてアイタッチしてください。
共に居ることを味わってください。
そうすれば、あなたの中にその印象がずっとあることになります。

ある時に、タイが私を試しました。
一緒に写真を撮る?と聞きました。
いいえ、私はあなたと今ここにいます、と応えました。


(脳の図)
至福の状態になります。
この状態に入ると五感を閉めた状態になります。
特殊な瞑想をした時にしか起こりません。
五感が静止した状態。
見えない、聞こえない、何も感じない。
この状態に入った時に、奥さんが救急車で連れていかれました。
彼は何も聞こえなく知らなかった。
彼が集中力が途切れた時に戻ってきました。

滅尽法

ブッダも行なっていました。
とても至福な状態、でも周りには繋がってない状態。

ロドニーキングが警察に暴行されて、そこから暴動が起きて、
ある人が昏睡状態に入りましたが、何も覚えていなかった。
叩かれた時以外を覚えていなかった。
それは脳の機能です。
あまりにも苦しいとそうなってしまいます。

鎮痛剤を飲んだとしても、苦しみはそこに消えずに残ってます。
子供を亡くした辛さから逃れるために薬を飲み、でも苦しみが消えない。
薬に依存するようになります。
これが、アメリカで問題になってるオピオイド問題です。

私たちの時間や空間への認識機能が低下してしまいます。
自分がどこにいるのか分からなくなります。
でも幸せです。

五感から入ってくるものを低下させます。
過剰摂取する人は、最低機能の状態を低くしてしまい亡くなってしまいます。
でも、その人たちは死ぬ時に幸せです。
あなたたちはそうなりたいですか?

今は、瞑想もできますが、ドラッグも取れる時代です。

私は至福の状態に入れます。
その状態で、夫や家族の状態に気づかなくなります。
これが5つの土台の瞑想と反するもの。
プラクティスとは反する方向です。

プラクティスは、今ここで何が起きているかを知るものです。

だから私たちのリトリートに来る人の中で、気持ちいい状態になる人がいます。
至福で平和な人。
ドラッグは同じ状態を引き起こします。
それは怖い経験です。
私たちの瞑想はそのようなものではありません。

脳には小さな装置が付いてます。
体に必要な機能が付いてます。
私を生かし続ける必要がある、と繰り返します。
ドラッグを取ると、その情報が入らなくなります。
装置が脳へ伝えなくなると生きてるか分からなくなります。
五感の情報が脳へ行き渡らなくなります。
これが神経学的な情報です。


(俳優の写真を二枚見せて)
若い時と、年取った時の写真です。
若い頃の写真の方が、皆さんは好きですよね。
バラも同じです。
無常です。

私たちは木です。
木は太陽から光を受けます。
葉は酸素を出して、私たちは空気を吸っている。
私たちは繋がっている。
インター・ビーイング。

海から水は蒸発し雲になり雨になり山に降り川となって海へ戻っていく。

ブッダはもう亡くなっています。
タイはもう教えていませんが、リトリートでサンガを作っています。
タイは一体どこにいるのでしょうか?
男性の中に探さないで、
彼のことを幸せのエネルギーの中に探すことが出来ます。
僧侶の中に、サンガの友達の中に。


ブッダが亡くなった後、色々な教えが残りました。
先生となる人も異なることを行いました。
ブッダが見つけた教えを続けます。

名前に問われないようにと言ってます。

頓悟(とんご)漸悟(ぜんご)それは1つの同じもので現れである。
マーカサッバという弟子がいました。
禅の教えの第一人者。

禅の話
言葉で伝えるのではなく言葉以外のもので禅の教えは伝えられていきます。
あなたが笑って私が笑ったら何かを伝えたことになります。
拈華微笑(ねんげみしょう)

禅の教えの話は、本当の教えを伝えています。
法脈です、だからお経を必要としなかった。
心から心へと伝わっていったから。

1000滴の水を貯めていくとコップがいっぱいになる、これが漸悟。
ポパイのホウレンソウの缶詰みたいに、突然にパンと溢れることがある、頓悟。

私たちはそうはいかないので、プラクティスを重ねていく必要があります。

ブッダの法話で、一度で16人の若者が悟りを開いたと言われてます。
でも、私たちはそうはいきません。
私たちは基本的な教えを忘れてしまうからです。

健康で心地いい暮らし、自分のプラクティスを見つめてください。
変容と幸福を得られていなければ、やり方が間違っているかもしれません。
どれも自由快方に繋がっていきます。
ダルマショッピングを辞めて1つにしてください。
私たちは忘れる性質を持っています。
今を生きるキャパシティを持っています。



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法話、2018,12,28 タイ・コアサンガ・リトリート

ブラザー・ファップカム 法話 ①

ブラザー・ファップカム 法話 ②

ブラザー・ファップカム 法話 ③
目の前の大切な人/頓悟と漸悟/プラクティスの重要性



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【用語解説】 法話ことば集を参照